パッケージデザインの料金相場

パッケージデザインの料金相場

パッケージデザインの料金相場は依頼先と形状により異なります。特に依頼先ごとの料金相場の差が大きく、数万円から数百万円まで広がります。形状別の料金相場に大きな差はありません。

今回ご紹介している料金相場はあくまで目安ですので、詳しい金額は依頼先に問い合わせてみましょう。

依頼先別の料金相場

依頼先別の料金相場

パッケージデザインの主な依頼先は以下の3つです。

• デザイン会社・スタジオ
• 広告代理店
• フリーランスデザイナー

各依頼先の特徴を順番に解説していきます。

デザイン会社・スタジオ

デザイン会社・スタジオ

会社の規模や依頼する内容にもよりますが、相場は10万〜30万円ほどが一般的です。デザイン会社やスタジオは、デザインに特化しているため、依頼者のこだわりを反映した高クオリティなパッケージデザインが期待できます。

さらに、各工程ごとに専門のスタッフがいるため、さまざまな商品タイプやサイズ、形状にも対応してもらえる可能性が高いです。専門スタッフによる効率的な制作進行により、人件費・工数を抑えられるため、比較的安価で依頼しやすいのも特徴です。

修正費や加工費などのオプションが、見積りの費用に含まれているかどうかは会社によって異なります。見積りの時点であらかじめ確認しておきましょう。

広告代理店

広告代理店

会社の規模が大きく、制作に多くの人が関わるため制作費用は数十万〜数百万円と高額になりやすいです。しかし、デザイン案だけでなくマーケティングやプロモーションなども依頼することができるため、総合的なメディア戦略を立てやすいのが強みです。

広告代理店にデザインパッケージを依頼した場合、デザインを外部に業務委託することもあります。そのため、仲介料がかかることもありますが、技術力がありハイセンスなデザイナーを紹介してくれることも多いので、仕上がりには期待できます。

十分な予算があり、テレビやSNSなどを利用して大規模展開していきたい商品の場合は広告代理店へ依頼するのがおすすめです。

フリーランスデザイナー

フリーランスデザイナー

個人営業となるため大体の相場は5万〜10万と低価格で依頼できます。依頼の方法として仲介サイトやSNSから申し込むことが主流です。

ただし、フリーランスデザイナーは個人によって得意分野の違いやクオリティ、入稿期間などが異なり、依頼内容とマッチしている方を見つけるのが大変です。そのため、予定していた納期までに適したデザイナーが見つからないこともあるでしょう。

また、実績が多いデザイナーや著名なデザイナーへ依頼すると、デザイン会社に依頼するより高額になる場合もある点に注意が必要です。

形状別の料金相場

形状別の料金相場

パッケージデザインの料金相場は形状によっても異なります。JAGDA（公益社団法人日本グラフィックデザイン協会）が設定する形状別の費用ガイドラインをもとに紹介します。

ただし、本ガイドラインは1994年時点での情報です。現在ではデザインの考え方や原価などが変わっており、ガイドラインに必ずしも適合するとは限らないため、あくまで参考程度に留めておいてください。

パッケージの種類	基準価格
個装箱	137,000円
個包装（和菓子等）	57,000円
フィルムバッグ・アルミホイルバッグ	101,000円
缶（ドリンク・食缶）	117,000円
美術缶	139,000円
ラベル	90,000円
ギフト用パッケージ	127,000円
包装紙	65,000円
スーパーバッグ	56,000円
中箱（店頭ディスプレイ兼用）	30,000円
ガラス・プラスチック容器	78,000円

出典：JAGDA：デザイン料金表・パッケージ

中箱やラベル、個包装（和菓子等）は比較的安価な傾向にあるため、低予算でも依頼しやすいでしょう。一方、ガラス・プラスチック容器や缶、フィルムバッグ・アルミホイルバッグなど紙以外の材料へのデザインでは高価格になります。

また、個装箱や美術缶、ギフト用パッケージなど、パッケージデザインの重要性が高いものほど高額になる傾向にあるため、依頼前にしっかりと予算を確保しておきましょう。

パッケージデザインの見積もり費用の内訳・相場

パッケージデザインの見積もり費用の内訳・相場

パッケージデザインにはデザイン費用以外にもさまざまな費用が発生します。

主な費用は以下のとおりです。

• ディレクション費用
• 企画費用
• デザイン製作費用
• 試作費用・修正費用
• 試作・印刷費用

順番に解説していきます。

ディレクション費用

ディレクション費用

ディレクション費用とは、パッケージデザインの制作進行にかかる費用を指します。パッケージデザインの作成においては、依頼主と委託先との間でのスケジュール調整や打ち合わせが必要です。

その際のディレクターや営業スタッフの人件費などがディレクション費にあたります。製作費用全体の10〜30％程度が相場です。

なかには企画費用にディレクション費用が含まれており、見積もりに項目がない場合もあります。

打ち合わせがたびたび生じたり、納期の調整が必要になるほど人件費が必要となるため、ディレクション費用は高額になりやすいです。あらかじめ、デザインのターゲット層や依頼内容を洗い出しておくと、余計な工数がかからず費用を抑えられるでしょう。

企画費用

企画費用

企画費用は商品のコンセプトやパッケージの形、サイズなどを細かく設定する「企画」に関する費用です。企画担当者の人件費や企画立案費用が該当します。

企画費用の相場は5〜20万程度です。デザインのイメージ像やコンセプトが細かく決まっていれば企画プロセスの工数を削減でき、費用を抑えられます。

パッケージデザイン費用をできるだけ抑えたい場合は、持ち込み前にある程度の方向性を決めておきましょう。

デザイン製作費用

デザイン製作費用

デザイン制作費用は、デザインのビジュアル作成にかかる費用です。いわゆる「パッケージデザイン」そのものの制作費用で、相場は3万〜30万程度です。

パッケージの種類や大きさに加え、作成するデザイナーのスキルやブランド力によって大きく異なります。

デザイン作成費用は、パッケージデザインの総額のなかで占める割合が大きいため、複数見積もりを依頼し、費用が妥当かどうか検討するのが重要です。

試作費用・修正費用

試作費用・修正費用

デザインが完成したら、「ダミー」と呼ばれる試作品を作成します。実際の依頼物と同様のものを試作品として作成し、デザインの誤りや歪みがないかを確認します。試作費用はデザイン制作費用の一部に含まれているケースもあり、別途費用が生じても、大量に作成するわけではないため高額にはなりません。

なお、試作品を作成した段階で大幅なデザイン変更が生じた場合には、修正が可能です。修正費用に関しては「2回までは無償対応」とする会社もあるほか、すべて有償対応となるケースもあるなど、依頼先によって異なるため、確認しておきましょう。大幅な修正が必要となった場合には、デザイン製作費の20〜40％ほどがかかることもあります。

修正を依頼する際は、不要な追加修正依頼を防ぐため、一度で伝わるように要望をわかりやすく漏れなく伝えるよう心がけてください。

試作・印刷費用

試作・印刷費用

デザインをパッケージに印刷する費用を指します。白黒印刷やカラー印刷、表面加工の有無など、印刷方法や、パッケージの大きさ・形状によって料金に差がでます。

たとえば、食品や日用品などのパッケージでキャラメル箱程度のサイズの印刷は、1個あたり90〜130円程度が一般的です。より大きなパッケージを依頼する場合、単価は自然と上がる傾向にあります。

会社によっては印刷工程は請け負っていなかったり、外部の印刷会社に業務委託している場合もあります。そのため、依頼する際には、印刷が内製されているか、外注されるのかを明確に確認することが重要です。

パッケージデザインの制作費が適正か判断するポイント

パッケージデザインの制作費が適正か判断するポイント

パッケージデザインの制作費が適正な価格かどうかを見極めるには、複数の企業に相見積もりを依頼するのがおすすめです。パッケージデザインの費用ガイドラインとして、JAGDA（日本グラフィックデザイナー協会）の相場表があります。

しかし、この情報は1994年時点での情報であり、現在のデザイン費用の考え方とは乖離している可能性があります。そのため、ガイドラインはあくまでも参考程度にとどめ、実際に複数の依頼先に相見積もりをとり、費用感を見比べるのが望ましいです。その際には、提示された費用の内訳を必ず確認してください。

依頼先によっては、総額がデザイン制作費用のみの場合もあれば、企画費用や印刷費用まで含まれている場合もあります。また、納期短縮や修正回数の制限がない場合は、相場より高くても適正価格と判断できるでしょう。

追加費用の有無やオプション料金についても、事前に確認することでトラブルを防ぎ、満足のいく依頼が可能です。まずは複数社に見積依頼してみましょう。

まとめ

まとめ

パッケージデザインの相場は依頼先により異なり、以下のとおりです。

依頼先	相場
デザイン会社・スタジオ	10～30万円
広告代理店	数十万円から数百万円
フリーランスデザイナー	5～10万円

依頼先だけでなく、商品の形状によっても料金は変動し、パッケージデザインの重要性が高まる個装箱や美術缶、ギフト用パッケージは単価が高くなります。依頼先を選定する際は、どの工程まで作業してもらえるのかを確認しましょう。また、必ず複数社に相見積もりを取り、費用が妥当かを検討してください。

日硝実業株式会社では、お客様からいただいたアイデアを新商品にピッタリのパッケージデザインに仕上げ、生産・納品まで行います。パッケージデザインのほか、複数のパッケージ（一次包装・二次包装）を一括して承ることで、効率的かつスムーズにパッケージ制作を進行します。

お客様のニーズに応じた柔軟な対応と高品質なサービスを提供する日硝実業株式会社に、ぜひ一度ご相談ください。

関連記事