売れるパッケージデザインを作るには?押さえておきたい法則や条件を踏まえて解説

日硝実業株式会社|NISSHO JITSUGYO CO,.LTD.

商品の売上を左右する重要な要素の一つがパッケージデザインです。店頭で数多くの商品が並ぶなか、消費者の目を引き、購買意欲を高めるパッケージを作るには、どのような点に注意すべきでしょうか。

この記事では、売れるパッケージデザインの法則と条件、効果的なデザインを作るために欠かせないポイントを解説します。新商品の開発・販売を考えている企業の方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

売れるパッケージデザインの法則

売れるパッケージデザインの法則

売れるパッケージデザインを作成するには、商品の魅力が最大限に伝わるような工夫が必要です。その際に参考になるのが「メリコの法則」です。

メリコの法則に則ることで、消費者の心に届くデザインを理論的に組み立てることができ、実際の売上にもつながりやすくなります。

目立っている

目立っている

「目立っている」とは、店頭で数ある商品のなかでも視覚的に際立ち、手に取ってもらいやすい状態を指しますパッケージデザインの色づかいやフォント、容器の形状、ロゴの配置などを工夫して、他の商品との差別化を図ることが大切です。

競合商品との明確な違いを演出することで、消費者の目に留まり、購入の検討対象として選ばれやすくなります。

理解できる

理解できる

「理解できる」とは、パッケージを見て「その商品がどんな商品なのか」が伝わることを指します。 ただ目立つだけではなく、商品の特徴や用途が一目でわかることが、購買につながるポイントです。

たとえば、商品の特徴に合った色使いを選ぶ、原材料の写真を配置するなど、視覚情報で直感的にイメージできる工夫を取り入れましょう。

好感が持てる

好感が持てる

「好感が持てる」とは、パッケージに親しみや信頼感を覚えてもらえる状態のことです。ここで重要なのは、万人に好かれることを目指すのではなく、特定のターゲット層に深く刺さるデザインを追求するという視点です。

世界観が明確に表現されたデザインや、消費者の感情に寄り添うトーンで構成することで、商品のファンを増やしやすくなります。

売れるパッケージデザインの条件

売れるパッケージデザインの条件

先ほど紹介したメリコの法則を元に、売れるパッケージデザインの具体的な要素を詳しく見ていきましょう。メリコの法則に則りつつ、これからご紹介する条件をすべて満たせば、より売れるパッケージデザインが作成できるでしょう。

一目で何の商品かわかる

一目で何の商品かわかる

売れるパッケージをつくるうえで重要なのは、「一目で何の商品か」が明確に伝わることです。消費者が商品カテゴリーを瞬時に判断できるよう、デザインには直感的なわかりやすさが求められます。

例えば、洗顔料か化粧水か判別しにくいスキンケア商品や、飲むヨーグルトと誤認されそうなパウチ飲料などは、混乱を招くおそれがあります。こうした商品は購入後の誤解につながり、クレームの原因にもなりかねません。

そのため、消費者が一目で何の商品なのかを把握できるよう、情報・デザインを設計することが大切です。 視認性の高い商品名、ジャンルを示すカテゴリ名の記載、写真やイラストによる具体的なイメージ訴求など、直感的に伝える工夫が欠かせません。

魅力・価値が直感的に伝わる

魅力・価値が直感的に伝わる

売れるパッケージデザインは、「この商品がどんな特長を持ち、なぜ選ばれるべきか」を視覚的に伝えられます。商品の独自性や優位性をわかりやすく表現しましょう。

例えば、無添加・高機能・時短・コスパ重視など、商品ごとの魅力を整理し、色や形状、キャッチコピーなどで強調すると、消費者の購入判断を後押しできます。 高級感を打ち出したい場合は、光沢のある素材や洗練されたテキストやフォント、手軽さをアピールしたいなら柔らかいトーンや親しみやすい言葉選びが効果的です。

ただし、情報を詰め込みすぎると伝えたい内容がぼやけてしまいます。訴求ポイントを絞り、整理されたレイアウトを構成することで、消費者にとって「選ぶ理由」が一目で伝わるデザインになります。

ターゲットと使用シーンにマッチしている

ターゲットと使用シーンにマッチしている

デザインが視覚的に魅力的であっても、ターゲットや使用シーンに合っていなければ、消費者には響きません。「誰が」「いつ」「どんな場面で」使う商品なのかを明確にし、それに合わせてデザインの伝え方や雰囲気を調整することが大切です

例えば、落ち着いた印象が好まれるシニア層には控えめな色使いや読みやすい大きな文字が効果的です。一方、子ども向け商品であれば、明るくポップなカラーや親しみやすいイラストが目を引きます。

朝の忙しい時間に使われる商品なら、直感的に内容がわかるデザインが望ましく、リラックスタイムに使う商品には、落ち着いたトーンや柔らかな印象のデザインが適しています。

ターゲットが自分の暮らしに自然と重ねられるような、手に取りたくなるデザインを常に意識することが、売れるパッケージにつながります。

売場を想定したデザイン設計になっている

売場を想定したデザイン設計になっている

魅力的なパッケージでも、売場で目立たなければ消費者の目に留まりません。商品がどこで、どのように陳列されるかを前提にデザインを設計する必要があります。

棚に横向きで並ぶ商品であれば、側面にも商品名や特徴を入れると視認性が高まります。レジ前に置かれる小物商品なら、ひと目で内容が伝わるようなコンパクトな設計が適しているでしょう。 

さらに、競合商品と並んだときに埋もれてしまわないよう、サイズ感や色づかい、情報の配置などを工夫して、棚の中で目を引くデザインに仕上げることも重要です。

売場での見え方や手に取られる流れまでを考えた設計にすることで、消費者が手に取りたくなるデザインにつながります。

世界観・ブランドらしさが伝わる

世界観・ブランドらしさが伝わる

パッケージは単なる容器ではなく、ブランドの価値観や世界観を視覚的に伝える、メディアとしての側面もあります。 色使いや素材、ロゴの配置、フォントの雰囲気などを一貫性のあるトーンで統一することで、そのブランドならではの個性が自然と伝わります。

店頭に複数の商品が並ぶ中でも、「これはあのブランドの商品だ」とすぐに認識されるパッケージは、ファンの指名買いを促すきっかけになるでしょう。ブランドとしての世界観が伝われば、信頼感や継続的な購入にもつながっていきます。

また、キャラクターやストーリー性のある要素を組み込むことで、ブランドに親しみや愛着が生まれやすくなります。 第一印象で購買意欲を高めるとともに、「またこのブランドを選びたい」と思わせる体験をパッケージから届けることが、ファンづくりの一歩となるでしょう。

記憶に残りやすい

記憶に残りやすい

商品があふれる売場やECサイトでは、「見たことがある」「前に気になった」と思い出してもらえるパッケージが大きな武器になります。印象に残る配色、独特なフォントやアイコン、覚えやすいネーミング・キャッチコピーなどは、視覚・言語の両面から記憶に訴える有効的な手段です

例えば、「CMで見たあのパッケージだ」「SNSで話題になっていた」といった記憶の引き金になるようなデザインは、リピート購入や指名買いにつながりやすくなります。話題性のあるデザインであれば、SNSなどでの拡散によって新たな購買層の獲得にも期待が持てます。

売れるパッケージを作るためには、商品の機能や価値だけでなく、「また手に取りたくなる・気になる」といった感情を引き出す設計も大切です。

売れるパッケージデザインを作るために必要なこと

売れるパッケージデザインを作るために必要なこと

売れるパッケージデザインを実現するためには、事前の準備と戦略的なアプローチが欠かせません。以下の3つのポイントを押さえれば、より効果的なデザインを作成できます。

  • ターゲット・コンセプトを明確に定める
  • 市場調査によりニーズを捉える
  • 販売に必要な条件を必ず記載する

それぞれくわしく見てみましょう。

ターゲット・コンセプトを明確に定める

ターゲット・コンセプトを明確に定める

売れるパッケージをつくるには、まず商品の「誰に届けるのか(ターゲット)」と「どんな価値を伝えたいのか(コンセプト)」を明確にすることが欠かせません。そのうえで、商品の強みを落とし込んだり、特徴を整理したりする必要があります。

設定する際は、年齢や商品を購入する目的、商品を手に取るまでのストーリーなどを具体的に設定しましょう。どんなアピールをすれば良いかを考える際の指標となる。

ターゲットやコンセプトの設定を明確にすれば、デザインの方向性も自然と定まり、訴求内容やビジュアルの一貫性を保ちやすくなります。情報設計やビジュアル展開もスムーズになるでしょう。

市場調査によりニーズを捉える

市場調査によりニーズを捉える

売れるパッケージデザインを作るには、競合や類似商品の調査が欠かせません。特に、同じカテゴリーで売れている商品のデザイン傾向や打ち出し方を分析すると、消費者が求めている要素や差別化のポイントが見えてきます。

例えば、色の使い方、フォントの印象、訴求コピーの切り口など、細かく比較・分析することで、自社商品の見せ方に活かせるヒントが得られるでしょう。また、発売前にモニター調査やパッケージテストを行い、第三者の客観的な反応を得ると、市場の実態やニーズに基づいたデザインを作成できます。

もし市場調査の実施やデザイン案に悩んだ場合は、パッケージデザインの専門会社に相談するのもひとつの方法です。第三者の視点からアドバイスをもらうことで、新たな切り口や改善点が見える可能性があります。

販売に必要な条件を必ず記載する

販売に必要な条件を必ず記載する

魅力的なパッケージを作ったとしても、法律で定められた表示項目が抜けていたり、誤った表記があったりすると、売れるどころか損失や信頼の喪失につながるリスクがあります。商品名や内容量、消費期限、使用方法、成分、アレルゲン、注意事項、製造者情報などは、消費者が安心して購入を判断するために欠かせない要素です。

万が一、食品表示法や景品表示法、著作権法などに違反したまま流通してしまえば、行政指導や商品回収、炎上、取引停止といった深刻な事態を招く可能性もあります。したがって、表示内容は複数人でチェックを行い、法令に準拠した正確な記載を徹底することが重要です。

誠実かつ正確なパッケージデザインは、消費者からの信頼を生み、それが結果として売上向上にもつながります。

商品パッケージの著作権や、包装容器と食品衛生法の関係については、以下の記事をご覧ください。

まとめ

まとめ

売れるパッケージデザインを作るには、「目立っている・理解できる・好感が持てる」という「メリコの法則」を踏まえた設計が効果的です。商品の魅力を直感的に伝え、ターゲットに合った世界観を築き、売場での視認性にも配慮することで、手に取られる確率が高まります。

さらに、ターゲット設定や市場調査に基づいて明確なコンセプトを立て、競合分析や使用シーンを意識した工夫を加えることも重要です。法的要件や表示義務も忘れず、信頼性の高いデザインを目指しましょう。

自社でパッケージ制作や市場調査、表示チェックを行うのが難しい場合は、専門のパッケージメーカーに相談するのもひとつの選択です。

日硝実業では食品・化粧品・医薬品などの包装容器の企画提案から開発・販売まで幅広く手掛けており、オリジナル商品の容器開発もサポートしています。売れるパッケージデザインで商品価値を最大限に伝えたいとお考えのご担当者様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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