ワインボトルの形が違うのはなぜ?理由や代表的な種類を解説

日硝実業株式会社|NISSHO JITSUGYO CO,.LTD.

ワインボトルの形状の違いは、単なる外観上の差異にとどまらず、先人たちの知恵や工夫を伺い知れる要素です。

この記事では、ワインボトルの形が産地やスタイルごとに異なる理由を紹介したうえで、代表的な7つの形を取り上げ、特長や由来、適したワインの種類などについて解説します。

各ボトルの特性を体系的に理解すれば、自社のワインコンセプトにふさわしい一本を、自信を持って選ぶ助けになるでしょう。

この記事でわかること
  • ワインボトルの形が違う理由
  • 代表的なワインボトルの形と特徴
目次

ワインボトルの形が違う理由

ワインボトルの形が違う理由

ワインボトルの形は、その土地で造られるワインの性質に合わせて最適化されてきました

例えば、ボルドーのように長期熟成向きで澱(おり)が多く発生する赤ワインが主流の地域では、澱をせき止められる「いかり肩」が定着しました。

一方で、澱が少なく、繊細な酸と香りを引き立てるピノ・ノワールやシャルドネが造られるブルゴーニュでは、狭い地下貯蔵庫で大量に保管できるよう、積み重ねや互い違いの収納に向く「なで肩」の形が普及しています。

また、多くの地域では形状が法律や呼称制度で規定されています。規定外の形では産地名を冠して販売できないため、ボトルそのものが品質とアイデンティティの証となっているのです。

代表的なワインボトルの形

代表的なワインボトルの形

ワインボトルは、産地やブドウ品種など、形状が大きく異なります。ここでは、代表的な7つの形状を取り上げて紹介します。 

  • ボルドー型(いかり肩)
  • ブルゴーニュ型(なで肩)
  • シャンパン型
  • ライン/モーゼル型
  • ボックスボイテル型
  • アルザス型(フルート型)
  • プロヴァンス型

各形状の違いを知れば、形を見るだけで味や特徴をある程度想像できるようになり、選ぶ楽しさがさらに広がるでしょう。

ボルドー型(いかり肩)

ボルドー型(いかり肩)

特徴的な「いかり肩」を持つボルドー型は、フランスのボルドー地方が発祥のワインボトルです。この形状には、見た目の美しさだけではなく、長期熟成を見越した機能的な役割があります。

カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなど、タンニンが豊富なブドウで造られる赤ワインには、熟成とともに「澱(おり)」が溜まります。ボルドー型の独特な「いかり肩」は、グラスに注ぐ際に澱をせき止め、澄んだワインだけを注げるように設計されているのです。

最も広く知られる王道のボトルであり、現在では重厚な赤ワインだけではなく、ソーヴィニヨン・ブランといった辛口白ワインにも採用されています。

ブルゴーニュ型(なで肩)

ブルゴーニュ型(なで肩)

優雅な「なで肩」と、どっしりとした下部の丸みが特徴的なブルゴーニュ型は、フランスのブルゴーニュ地方が発祥のワインボトルです。

この独特な形状は、狭い貯蔵庫で互い違いに積み重ねて、効率よく保管するために生まれたとされていますまた、ブルゴーニュワインは熟成しても澱が比較的少ないため、ボルドー型のように肩で澱をせき止める必要がありませんでした。

主に、繊細でエレガントな味わいのピノ・ノワール(赤)や、世界中で人気のシャルドネ(白)といった単一品種で造られるワインの象徴的なボトルとなっています。

シャンパン型

シャンパン型

シャンパン型は、シャンパンをはじめとするスパークリングワイン専用のボトルです。

最大の特徴は、瓶内二次発酵によって生じる強いガス圧に耐えられるよう、ガラスが非常に分厚く、全体が頑丈に設計されていることです。シルエットは一見するとブルゴーニュ型に似た「なで肩」ですが、深いくぼみ(ピント底)を備え、強度を高めています。

また、コルクがガス圧で飛び出さないように、針金(ミュズレ)で固定するための特殊なくびれが瓶口に設けられている点も、このボトル特有の仕様です。

ライン・モーゼル型

ライン・モーゼル型

ライン/モーゼル型は、ドイツのライン地方やモーゼル地方で主に見られる、背が高くてスリムな形状のワインボトルです。伝統的にライン地方産では茶色、モーゼル地方産では緑色のガラスと使い分けられてきました。

この形状は、主流である白ワインを効率的に冷やすため、あるいは輸送の効率化のために生まれたという説があります

主にリースリングなどのブドウ品種から造られる、アロマティックで軽快な白ワインに採用されるボトルです。甘口から辛口までさまざまですが、そのスラリと伸びた優美な姿がワインの繊細さを物語っています。

ボックスボイテル型

ボックスボイテル型

ドイツのフランケン地方の象徴とされるボックスボイテル型は、フラスコのような円形で平たい形状が特徴的なワインボトルです。

古くに使われていた革製の携帯用ワイン袋が原型と言われ、「ヤギの陰嚢」というユニークな語源を持ちます。

18世紀、粗悪な偽造ワインと区別し、品質の証とするために採用された歴史があります現在ではEUの保護認定を受け、フランケン産の上級ワインなどごく一部にのみ使用が許される特別な存在です。

その形状から、転がりにくく、寝かせた状態で積み重ねやすいため、保存する際の実用性も兼ね備えています。

アルザス型(フルート型)

アルザス型(フルート型)

アルザス型は、フランスのアルザス地方でのみ使用されるワインボトルです。細長くスマートな形状から「フルート型」と呼ばれることもあります。

形状的には前述のライン/モーゼル型と共通点が多く、これはアルザス地方が歴史的にドイツ文化の影響を強く受けてきたことに由来しています

主にリースリングやゲヴュルツトラミネールといった、この地方特有のアロマティックで香り高い白ワインに用いられるのが特徴です。

優美で独特なフォルムは、一目でアルザスワインだとわかるほど強い個性を持ち、産地としての誇りとアイデンティティを体現しています。

プロヴァンス型

プロヴァンス型(SP用)

プロヴァンス型は、透明なガラスと、胴の部分のなめらかなくびれが特徴的なワインボトルです。

このボトルの発祥は、ロゼワインの名産地である南フランスのプロヴァンス地方です。透明なガラスは、ロゼの美しいピンク色を、宝石のように華やかに引き立てる役割があります

ただし、透明なガラスは光を通しやすく、紫外線の影響を受けやすいのが弱点です。ワインの品質劣化を防ぐためには、直射日光や蛍光灯の光を避け、冷暗所で保管する必要があります。

まとめ

まとめ

本記事では、ワインボトルの形が産地やスタイルごとに違う理由を紹介したうえで、代表的な7種類の形状について解説しました。

ボトルの形は、見た目上の美しさだけではなく、産地の伝統や規定、澱(おり)を防ぐ機能性や、保管・輸送の効率化といった、さまざまな役割を持っています。

また、ボルドー型やブルゴーニュ型といった形状の違いを理解することは、そのワインが持つ背景や味わいのスタイルを読み解く鍵となります。

ワインボトルの形に対する知識を活かし、自社が企画するワインのコンセプトやブランドイメージにふさわしいボトルを考えることが重要です。

最適なボトルを選ぶことは、商品の魅力を最大限に引き出し、消費者にストーリーを伝えるための重要な一歩となるでしょう。

ワイン以外にも、清涼飲料やお茶、日本酒にもワインボトルを用いるなど活用範囲が広がっています。ワインボトルのサンプル・お見積りご希望の方は、ぜひお問合せ下さい。

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